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研究テーマ

少数の働きアリによる行動解析とモデル化
アリの実験での、局在化の意味

文責:結城 麻衣 (2008年11月 8日) カテゴリ:少数の働きアリによる行動解析とモデル化日誌

局在化についての意味

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今までの実験の説明で、ところどころに局所化という言葉を使ってきたが、何が局在化しているのかなど、何に対して局在化しているかはっきりしていなかった。 よって、今回はその意味を改めて考えてみた。

1.軌跡の密度が高いところが局在化している。
 アリがどう動いているのか、どこで接触しているのか見るために、アリの軌跡を抽出してみたところ、軌跡の密度が高いところが局在化していることがわかった。ただ、この場合その局在化が、アリが何度も通ったから密度が高くなったのか、休んでいるから高くなったのか、理由はわからないが、結果として密度が高くなっていることを意味している。

2.2匹の出会うところが局在化している。
 2匹で実験した軌跡を見てみたところ、2匹の軌跡の密度が高いところが一致した為、出会っているところが局在化しているのではという考え。また、2匹が接触したところ(ヒットポイント)を座標から抽出してみたところ、軌跡の密度が高いところと一致した為、出会っている可能性が高い。よって、2匹の出会っているところが局在化していると考えられる。

3.休むところが局在化している。
 2匹のアリの実験の軌跡を10分ごとに見たところ、ほとんど軌跡が変わっていない結果があった。また、移動距離(速度)グラフで10分ごとに見たところ、全く動いていない軌跡の時間と、グラフの移動距離を見たところ、ほとんど動いていないことがわかった。このことから、軌跡の密度が高いところで休んでいる可能性がある。つまり、休むところが局在化している可能性がある。

今回の実験の目的

 今までの軌跡の結果から、軌跡の密度が局在化していることは分かったが、その局所が、休んでいるからなのか、2匹が接触しているからなのか、それとも何度も通ったことで密度が高くなったのかはよくわからない。上の局在化の説明から、出会うところと休むところが密度の高いところと一致する可能性がある。よって、休んでいるところ、つまり、動いていないところが座標中にどこに集中しているかを調べて、休んでいるところが出会うところと一致するのかを見てみたい。軌跡を描写するための座標をカウントすることで、休んでいる場合、その座標が何度もカウントされる。よって、全体の座標を見たときに、座標のカウント数が多いところが休んでいるといえる。
 3の局在化の説明は、2匹のアリの時にしか、休んでいると言えない。1匹の時の軌跡を見てみると、休んでいるところが、決まっていないように見える。1匹の時は休むところが局在化しないのかも見てみたい。
 また、実験時間をすべて重ねた軌跡の結果から、道筋のようなものが見えた。道筋は、1匹の実験でも、2匹の実験でも見られた。おそらくフェロモンか何かが関係していると考えられるが、本当に道筋ができているかを知りたい。座標カウントの実験から、動いていない時、つまり、前の座標と変わらない場合を排除すれば、動いているときのみの結果が見えるはず。もし、道筋のようなものがあった場合、2匹で見たときに違いがあるのかを見てみたい。

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