TOP > n.s.研究所 > 開発テーマ > 作ってみた > 万華鏡の開発

開発テーマ

万華鏡の開発
科学と芸術の融合

文責:林 叔克 (2009年3月29日) カテゴリ:万華鏡の開発日誌

光の原理

光の経路に対する考え方としては、 点光源を考え、光源から球面波が出ている。 球面の法線が、光が進む方向、つまり光の経路である。 光の経路は直線である。

光の原理は一つである。
1.ある点Aとある点Bを最小の時間で結ぶように、光は経路をとる。

鏡による光の反射は、点Aと点Bの間に鏡上の点Cを考える。 点Cの位置は、点Aから点Bまで光が到達する最小の時間を考えるように決定する。 計算すると、入射角と反射角が等しいという反射の法則が出てくる。 次に、媒質Aと媒質Bの中を光が通る場合を考える。 媒質Aと媒質Bの中では、光の速さが異なることを考え、 光の原理を使うと、屈折の法則が導出される。

このように光の原理から、いくつかの法則が導出される。 では、この法則を使って、多様な表現の世界はつくれないだろうか。 その表現の世界は、芸術といわれる。

万華鏡の法則

kaleido.jpg

合わせ鏡を例に実像と虚像について考える。 光源を考え、光源から球面波が出ていると考える。 球面の法線は、光の経路である。 光の経路は、鏡の反射によって変わるが 人間の目にとっては、光の経路は視点からの一本の直線として考える。 視点から一本の直線上において、実際の光の経路と同じ距離の場所に虚像がみえる。

反射する光の経路は無数にあるので、無数の虚像が見えることになるが、 実際は光の強度が距離に反比例するので、虚像はどこかでみえなくなる。

人間の目で見る場合は、目のレンズ体によって、実像が網膜上に結像として焦点を結び、 虚像が見えることになる。 万華鏡の世界を外に映し出すためには、目のレンズ体の代わりに凸レンズをおいて、 虚像を結像させる必要がある。

万華鏡の法則

lenz.jpg

レンズの焦点距離をfとする。 光軸における、レンズの中心から光源の位置までの距離をaとし、 レンズの中心から結像の位置までの距離をbとすると、 以下の法則が成り立つ。 1/a + 1/b = 1/f

焦点距離をfとは、光源が無限遠方にあるときのbのことである。 この時、入射光は平行線になっている。 焦点距離fと万華鏡の縦方向の長さをaとすると、万華鏡の中の世界が 距離bで結像すると考えられる。

そして、再び万華鏡

kaleidoscope.jpg

万華鏡の法則とレンズの法則を組み合わせれば、 万華鏡の中の世界を、外側に開くことができる。 以下の手順で考えてみよう。

  • 1.万華鏡を単に合わせ鏡だと考える。
  • 2.合わせ鏡の光の反射を直線に解きほぐし、下面に展開する。
  • 3.万華鏡の下面に広がる像を実像だと考える。
  • 4.実像のそれぞれの点に、点光源をおく。
  • 5.点光源からの光が、レンズによって天井において結像を結ぶと考える。
  • 6.下面にある多数の点光源が、天井において多数の結像を結ぶ。
kaleidoscope00.jpg

そして現在、進行中

satousan.jpg

万華鏡の素材として、鏡を使って礎的な実験を行っている。 また、屈折率の異なる媒質の界面では、反射がおこるので、 鏡のかわりに、三角柱のガラスを用いた万華鏡をつくることも可能である。

光源として、どのような強度の光を用いればよいのかを検討中である。 現在、ガラスの反射率をはかり、どのような光強度の光源を使えばいいのか、 を実験している。 具体的な問題点としては、光源が発熱するので、熱がガラスに伝導し、 温度勾配によって、ガラスに割れ目が入らないようにすることがあげられる。

発熱が伝導する様子を調べ、必要であれば、ファンによって、空気の対流をつくり、 熱がガラスに伝道しないような装置を作製する。 また、レンズの法則は、光源が光軸付近にある場合に、2次の微小量を無視した近似であるので、 万華鏡の中の世界を正確に焦点を合わせようと思えば、天井のスクリーンを曲面にすることが必要である。 そこで光の経路を数値計算によって、計算する。

kaleido_photo.jpg
(タグ: ,

▲このページのトップn.s.研究所 トップ

▲このページのトップn.s.研究所 トップ

n.s.研究所

About n.s.研究所

Activity 活動予定

Thema 研究テーマ

単細胞生物の行動に関する研究

多細胞生物の行動に関する研究

社会性昆虫の行動に関する研究

人の認識に関する研究

環境に関する研究

Thema 開発テーマ

ロボットの開発

作ってみた

Lecture 講義

コンピュータ・サイエンス講座

マイコン・サイエンス講座

Library ライブラリ

LabVIEWを使った物理数学集

VisualC++

Report 報告

学会等での発表

論文発表

その他の報告




Warning: mysqli_connect(): (28000/1045): Access denied for user 'xsvx1015071_ri'@'sv102.xserver.jp' (using password: YES) in /home/xsvx1015071/include/natural-science/include_counter-d.php on line 8
MySQL DBとの接続に失敗しました