GSL・VisualC++・OpenGLによる仮想物理実験室
円形膜(太鼓)の振動

特定非営利活動法人 natural science
遠藤理平(博士(理学))

はじめに

本稿の目的

科学計算ライブラリ「GSL」を利用した円形膜(太鼓)振動の
時間発展シミュレーション

GSL(GNU Scientific Library)とは

テーマ:「円形膜(太鼓)の振動」について

物理学で非常によく出くわす、(1)「ヘルムホルツ方程式」(2)「極座標形式」(3)「関数の直交性と完全性」(4)「境界条件」(5)「初期条件」 などの概念を習得するための題材として適している。

これらの概念を理解すると→
任意の膜形状に対する時間発展をシミュレーションすることができる

本稿の大まかな流れ

1.物理系の理解と円形膜の振動の時間発展の計算

円形膜が従う方程式の導出から、ヘルムホルツ方程式の導出、第一種ベッセル関数の解説(直交性・完全性)、境界条件の与え方などを順を追って解説する。 さらに、円形膜の基準振動から任意の初期条件に対する膜振動の時間発展をGSLを用いて実際に計算する。

2.環境設定(GSL、OpenGL)

本稿は、マイクロソフト社が無料で提供している統合開発環境「VisualC++ 2010 Express」に科学計算ライブラリ「GSL」と、コンピュータ・グラッフィックの標準技術である「OpenGL」を用いて、仮想物理実験室を構築する。

3.OpenGLを用いて計算結果を描画

C言語で OpenGLを利用する際に非常に便利なライブラリ「OpenGL Utility Toolkit(GLUT)」を用いる。 OpenGL の基本的な使い方から、円形膜の描画まで順を追って解説する。

→次スライドにて、本稿で実際に計算する円形膜の「基準振動」と「任意の初期値に対する時間発展」の例を示す

数値計算の例1:円形膜(太鼓)の基準振動

数値計算の例2:任意の初期状態に対する時間発展

本稿の付属C++プログラムソース一覧

※本稿で利用する GSL のコンパイル済みスタティックライブラリ(ver.1.15)も添付

筆者紹介

遠藤理平(博士(理学))

博士論文では、屈折率の異なる媒質が光の波長程度で並んでいる光学的構造体として知られているフォトニック結晶において、 光パルスの伝播に関する動的特性について研究。

最近は、物理シミュレーション結果の HTML5 による描画がテーマ。 HTML5 がもつ汎用性がプレゼンテーションソフトとしてデファクトスタンダードであるウィンドウズ社製のパワーポイントの牙城を崩す可能性を秘めていると考えている。

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