TOP > About natural science > 設立趣旨

近年、わが国の科学技術研究及び産業競争力の強化を実現する「科学技術創造立国」の基盤を揺るがす深刻な問題として、子どもたちの「理科離れ」が叫ばれている。「理科離れ」は単に「個人的に理科が嫌い」であるという問題ではなく、理科を学ぶ過程で本来養われるはずの「知的好奇心」や「論理的思考能力」などの低下を意味している。その結果として、文理問わず高等教育を理解できない学生が増大し、大学教育の質の維持が著しく困難に陥っているというかたちで顕在化しており、もはや「理科離れ」の問題は国民全体による知の問題、すなわち社会的リスクであると捉えられている。
また子どもたちを取り巻く社会環境として、本来そこにあるはずの人と人、人と社会環境との関係性を実感することが困難な状況に陥っている。効率性を追求し複雑化・細分化されてきた社会システムによる弊害が、社会構成に本質的に必要条件である市民参加を事実上困難なものとし、その結果が、個人・家族・地域社会・国レベルでの多様な社会問題として顕在化している。
科学(理科)の本質は、「観察」からはじまる。自然に直接触れ、自分の目で見て、五感で感じることなしに、知的好奇心・論理的思考能力が養われることはない。そこで我々は、幼・小学生を対象とした宮城の豊かな自然のなかで行なう教育プログラム「体験型自然科学の教室」、中・高・大校生を対象とした現役研究者と一緒に身近なテーマ(素朴な疑問・環境問題・社会問題・時事問題)を題材に研究するプログラム「n.s. 研究所」、それらの成果を地域に向けて発信し共有するサイエンスカフェ開催、学会等への発表、教育コンテンツの開発と教育機関への提供、等を通じて、「科学」を切り口とした、市民が地域社会へ参加できる場づくりを目指して活動する。
特定非営利活動法人 natural science が科学教育・環境教育・地域教育の場のひとつとして地域づくりの一翼を担えることを願い、この法人を設立するに至る。
2011.12.17|
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