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natural riding lesson インストラクター養成講座(協力:えにしホースパーク)

文責:林 叔克 (2008年6月20日) カテゴリ:スポーツ科学(3)

馬術の背景

馬術は日々、馬を調教することである。馬はその全責任を負ってくれるボスを必要とする。人間社会にあっては、人が馬に対して、ボスであろうとすることがまず、馬とのコミュニケーションの始まりなのである。ここでいうボスの意味は、馬が命令に従順にしたがうようにするのではなく、人が馬に対して、全責任をおっている、ということを馬に教えることである。natural ridingインストラクター養成講座では、1.選手として活躍すること 2.馬を調教できること 3.体系的に馬術を教えられるライダーを育てることを目的にする。

レッスンの内容

目的 前進気勢により、馬に後駆を踏み込ませ、後駆を中心としたバランスを人馬につくる

基本レッスン
・ハミにじわっと押し出すように、ふくろはぎの一カ所から馬を推進する。
・馬の首の動きに同期した肘の動きで、馬と一定のコンタクトをつくる

応用レッスン
・障害前の馬が前脚で大地をたたいた瞬間に、後肢が踏み込む
・この後駆で生まれた筋肉の動きが馬の背中を伝わって、馬のきこうからぬけていく飛越をおこなわせる

レッスンのねらい    

騎手が馬を調教する過程において、重要なのは、馬のこの運動に問題があると感じたときに、その箇所を問題にするのではなく、その箇所が問題となっている問題を探し出し、問題の源流にて、問題を解決することである。

インストラクターを養成する立場にあっては、人が馬に影響をあたえ、馬が人に影響をあたえるという、人馬のループがスムーズに回転するように指導を行う。人馬のループが滞って回転していない箇所を見つけ出し、その源流に問題解決の糸口を探し出す。今回のレッスンでは、、障害飛越を通じて、人の扶助(馬に対する指令)が馬に瞬時に浸透するように指導を行った。その前提として、馬の駆動力の中心が後肢にあることが重要なので、この一点において、人馬の飛越の指導を行った。とはいえ、騎手が障害飛越に対して、ほぼ初心者なため、連続して障害を置き、人馬がリズムとバランスをとりやすいように工夫した。

えまさんとのレッスン

ここ数週間、えまさんとビバを教えていて、インストラクターとして騎手はかなり上達した。その大きな理由は、騎手の意識の変化である。繰り返しになるが、馬はその全責任を負ってくれるボスを必要とする。人間社会にあっては、人が馬に対して、ボスであろうとすることがまず、馬とのコミュニケーションの始まりなのである。ここでいうボスの意味は、馬が命令に従順にしたがうようにするのではなく、人が馬に対して、全責任をおっている、ということを馬に教えることである。この一点の意識の変化が、今日よりも明日、馬をよりよくしていこうという意識になり、人馬ともに成長できるループがはじまる。

さて、今回のレッスンにおいては、えまさんが、日々、地上横木の通練習をしているだけあって、誘導においてと馬の沈静においては問題がなかった。つまり、人馬ともにリラックスした状態で運動を行えるというレベルに達している。次のステップとして、馬の駆動力を後駆にもっこなければならない。馬の調教における屈曲性、真直性、収縮をもとめる前に、馬のバランスの中心を後にもってくることが必要である。このためには、後肢の踏み込み、特に外方の後肢の踏み込みが重要となる。

今回のビバの飛越をみていて、まだ馬の体重が前肢にかかっていて、後肢が後に流れるような状態だった。最初のフラットワークの時から、後肢の踏み込みをもとめるように馬に乗らないといけない。騎手の腰の張り、座骨への加重、ふくろはぎの支持、柔軟なハミへの運動、さらに馬の反応を常に感じながら、馬に扶助をだしていく。人馬ともに次の段階に向けて、さらなる練習が望まれる。



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