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【2011.05.07】
和音オルゴール

文責:戸崎 祐樹 (2011年5月 7日) カテゴリ:ものづくり講座(38)
ここでは和音波形の作成方法について述べる.
和音の作成方法の一つとしてPWM(パルス幅変調)という方法が挙げられる. 通常マイコンICが発する信号はパルス波と呼ばれる0V(off)と5V(on)の2つからなる信号である.しかし2つの信号では多様な音圧を出力することはできない.PWMはこの2つの信号を人間が聞き取ることができない高い周波数で制御することで任意の音圧を発するというものである.
waon_pic.JPG
(1)減衰短形波の作成
例えば現在の信号にて出力できる音圧を10とする.このとき5の音圧を発生させたければ微小時間で信号を2回に1回オフにすればよい.

(2)和音の作成 サンプリング周期を8μsecとして任意の音圧を出力し,和音を作成した. 和音の作成式は以下の通りである.
v(t) =(V/2)(1-cos2Πft)
v(t):出力したい音圧,V:音圧の最大値,f:周波数,t:時間
なお今回はマイコンとスピーカーの間に300μFのコンデンサーと1kΩの抵抗を利用し8μsec周期で短形波の制御を行った.
結果
単音に関しては所望の音を発生できたが,和音に関しては予想とは異なる単音が生じた. この傾向は周波数が高いものほど強く,周波数の低いものに関しては和音を発生できた.
改善方法としては波形の精度があげることが上げられる. 現在の方法は微小時間における電圧の変化に圧電ブザーが即応できていないと考えられる. これは与えられる電圧が0~5Vの範囲であり,常に圧電ブザーを同一の方向にしか屈曲できないことに起因する. そのためー5V~5Vのように圧電ブザーの屈曲方向を調整できることが望ましい. あるいは信号の出力間隔を大きくすることなどのアルゴリズムの変更も考えられる. また音色自体をより綺麗にする方法として倍音を用いることでより滑らかな波形に近づけることが考えられる.


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