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【第1回実験報告】土の研究―土を見てすとーりーを探る―

文責:佐藤 公平 (2008年3月11日) カテゴリ:霜柱の生成条件の解明(7)

土を見ていると、その土がどのように自然の影響を受けてきたか分かってくる。それが面白いし、興味がある。そして、それを探っていけば地球が見えてくるのではなかと思う。地球を一つの生命と考えた時、土はその一部ではないかと思う。


研究の目的

まず、テーマを『土と生き、風をまとい、太陽をかなでる』という言葉から作っていこうと思います。今日、文明が発展し昼でもカーテンを明けずに照明を点け、夜はもちろんそのまま照明を点け続けています。外が昼なのか夜なのかすら分からない。室温に関しては、自分が外気に合わせるのではなく、室温を自分の好きな温度に一定に保てるのが当たり前となった。ヒトはそれが自分の住んでいる世界(地球)だと思っていると思う。しかし、人が実際に住んでいるのは、家の中ではなく、その外の自然界である。だからこそ、それを忘れないために、カーテンを開け太陽の光を取り込み、窓を開けて風を受け、外に出て土を踏みしめたいと思った。そして地球を知っていきたいと思う。上にも書いたが、土を見れば地球が見えてくると思う。なので土を見ることからはじめようと思う。


観察の仕方

<フィールドワーク>

1.色の違いを基準に、校内の様々な土を取る
2.土一つにつき二枚の写真をとる(土の接写写真と、そこの風景の写真)

<実験室>

1.ビューレーに取った土全てを写した写真を撮る
2.ビューレーに入った一つ一つの写真を撮る
3.ビューレーに入った写真をスケッチしながら、特徴をあげていく
4.そこから考察をし、実験をしながらさらに観察していく


実験装置

・顕微鏡


実験条件

<フィールドワーク>

・全て校内の土から採取
・いろいろなポイントから採取
・様々な深さから採取

<実験室>

・研究室の室温、湿度で観察


実験結果と考察

『違う色の土』をテーマに校内の9種類の土を採取しました。
始めに、なぜその場所から採取したかという理由と、カテゴリ分けからはじめます。

<カテゴリ1『花壇』>
着目点:コケ

なぜコケに着目したかというと、同じ花壇でもコケ(生命)が有るか無いかで、養分や日のあたり具合が異なると思われたからである。


<カテゴリ2『木の下』>
着目点:木からの距離

二枚の写真は同じような場所に生えてる木だである。しかし、採取する木からの距離に変化をつけた。上の写真は木から20センチほど離れた土を採取し、下の写真は木から5センチほどの距離の土を採取しました。木からの距離が変わることによって、木または、木(の近く)に住む生物から土への影響が変わるのではないかと思い採取しました。


<カテゴリ3『自然の土』>
着目点:木の密度と落ち葉の量

一枚目はグランド脇の土手の写真億にはフェンスがあり奥には若干木がある。写真をみると落ち葉の量が多いように見えるが、掘り起こしてみると量が少ないことが分かる。二枚目は手のつけられていない自然という感で、落ち葉の下も腐葉土になっており、落ち葉の量もかなり多い。


<カテゴリ4『グランド』>
着目点:行われる競技の違うグランド

人工的に違う川砂を持ってきたのではないかと思い採取しました。なぜ川砂だと思ったかというと、目の細かさと、その均一具合、集めやすさから推測しました。



観察 カテゴリ1

含有物:粘土、シルト、シルト2、砂、砂2、砂3、砂4、礫、砂利1、砂利2、砂利3、枯葉
色(自然):ーー
色(乾燥状態):薄茶、薄茶、白、白、黒、茶、橙、薄茶、灰色、赤褐色、白、こげ茶
生物の有無:ーー
特徴:人口物、人口的な肥料(科学肥料)←人間が鑑賞するために、最も良い育ち方をする、科学的に作られた植物への栄養が入った土。天然の腐葉土も入っていると思われる。

含有物:粘土、シルト、砂、砂2、砂3、砂4、礫、砂利、砂利2、砂利3
色(自然):ーー
色(乾燥状態):薄茶、薄茶、白、無色、橙、こげ茶、薄茶、薄茶、黒、無色
生物の有無:虫がいた。名前は分からない。(図2参照)コケが生えている。<カテゴリ1(一枚目)>と比べて日照状態や、栄養分が違うのか??
特徴:一枚目との大きな違いはコケが生えていること(図1参照)


観察 カテゴリ2

含有物:粘土、シルト、シルト2、砂、砂2、砂3、礫1、礫2、砂利1、砂利2、団子虫の死骸、枝葉、枝葉、木の実
色(自然):ーー
色(乾燥状態):こげ茶、黒、こげ茶、茶、黄、無色、薄茶、こげ茶、褐色、黒、白、赤茶、黒っぽい茶、赤茶
生物の有無:団子虫の死骸
特徴:全体的に色がこげ茶または黒っぽい。中庭の土なので人工的な手が加わっている可能性がある。

含有物:粘土、シルト、砂、砂2、礫、砂利1、砂利2、細かい根っこ、枯葉、団子虫の死骸、
色(自然):ーー
色(状態状態):茶、こげ茶、黒、肌色、黒、灰色、肌色、褐色、黒っぽい茶色、白
生物の有無:団子虫の死骸。
特徴:二枚とも団子虫の死骸がある。団子虫は木の近くを好むのだろうか?


観察 カテゴリ3

含有物:粘土、シルト、砂1、砂2、砂3、砂4、礫、コケ、根っこ、薄い彼茎
色(自然):ーー
色(乾燥状態):薄茶、薄茶、黒、肌色、無色、薄茶、薄茶、緑、赤褐色、肌色
生物の有無:ーー
特徴:ラグビー場の土に似ている。

含有物 :粘土1、粘土2、砂1、砂2、礫1、礫2、ガラス片、 枯れ草、枝など
色(自然状態) :--
色(乾燥状態) :薄茶、黒に近いこげ茶、薄茶、黒に近いこげ茶、薄茶、黒に近いこげ茶、無色、赤褐色、黒
生物の有無 :--
特徴 :腐葉土の蓄積が多く踏むととても弾力がある、遠くから見ると真っ黒に見える。多くの生物が関与して出来た感じがする。


観察 カテゴリ4

含有物:粘土、シルト、砂1、砂2、砂3、砂4、礫、コケ、根っこ、薄い彼茎
色(自然):ーー
色(乾燥状態):薄茶、薄茶、黒、肌色、無色、薄茶、薄茶、緑、赤褐色、肌色
生物の有無:ーー
特徴:ラグビー場の土に似ている。

含有物:粘土、シルト、砂、礫、砂利、ガラス片など
色(自然状態):--
色(乾燥状態):うす茶、黒、薄茶、肌色、無色
生物の有無:ーー (いないと思われる)
特徴:色形がやや統一されていて見栄えが良い

含有物:シルト、砂、砂利1、砂利2、砂利3など
色(自然状態):--
色(乾燥状態):明るい肌色、明るい肌色、黒、茶、白など
生物の有無:-- (いないと思われる)
特徴:砂利以外、色形が統一されていて、見栄えがよい。砂利の割合が少ないので、砂利がアクセントになった感じの色あいで、いい感じである。


考察

<色の考察>

今回は土を『色』という観点から観察した。それには意味があり、土の含有物が推測できると学んだ。そして土を大き分けると『有機物が入ってる土』と『有機物が入っていいない土』と『その他』に分けられると学んだ。有機物つまり『炭素(C)』が入っていると、黒やこげ茶など黒っぽく見え、有機物が入っていないと白っぽくみえる。
『有機物がはいってる土』植物や動物など生物が腐敗し、生物によって分解されたものである。何千年と長いスパンで微生物が分解し、地層などの圧迫などが関与すると、石油や石炭といった形となる。
『有機物が入っていない土』は、地盤が溶けて出来たマグマが火山となり冷えて固まった火山砕岩などが、自然の影響を受け変化したものである。
『その他』には鉄分を含み赤褐色に見える土などがある。
こう見ると、 生物の基盤には有機物、つまり炭素が含まれており、生物以外にも炭素で構成されているものであふれている。
地球にはなぜ炭素を基盤とするものが多いのだろうか?なぜ同じような構成の硫黄(S)ではなく、炭素(C)が生命の基盤として選ばれたのだろうか??

<人工的に手が加えられているものの考察>

※1.燐鉱石とは鳥の糞などが化石化したもの。枯渇資源。家庭菜園用の科学肥料としてよく使われる。ナウル共和国はアホウドリが珊瑚礁の上に糞をして出来た島で、燐鉱石の宝庫である。燐鉱石に輸出が盛んで、国民が働かなくてもいいほどであるが、近年燐鉱石の減少で危機にあるそーだ。


勉強したこと


今後の予定

・一点目は、土の観察を拡張していきたいと思います。より沢山の種類を見ていけば、全体見えてくると思ったからです。
・二点目は、採取してすぐの土の観察を出来なかったので『自然の土』をにしぼって観察し、微生物の働きなども観察できたらなと思います。
・三点目は、蒲生干潟で土や、生物の観察をしたい。
・四点目は土を使った実験として、霜柱をつくってみたい。
・五点目は、植物の土からの栄養摂取方法や、一歩はずれて、光合成の実験などもしてみたい。
・六点目はバイオエネルギーについて学びたい。



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