HOME > natural science Laboratory > コンピュータ・シミュレーション講座 > 仮想物理実験室

【量子力学再入門13】
浅い井戸型ポテンシャル中の波束の運動(スペクトル法)

文責:遠藤 理平 (2018年5月23日) カテゴリ:仮想物理実験室(288)

前回はスペクトル法を用いた例として、深い井戸型ポテンシャル中の波束の運動を数値計算してみました。
本稿では、井戸の深さが浅くて、波束を構成するエネルギーの20%程度が井戸の高さより高い場合です。

20180511.gif

ポテンシャル項のフーリエ級数展開

次の図は、幅2000E-11[m]、高さ5.0eVの井戸型ポテンシャルと、波動関数の初期状態のフーリエ級数展開の展開係数です。横軸が波数に対応し、縦軸が展開係数です。高さはそれぞれ適当にスケールさせています。幅の広い井戸型ポテンシャルの場合、フーリエ級数展開の収束が思いのほか早いです。

20180511.gif


時間発展の計算結果

波束を構成するエネルギーの一部が外部に染み出した後は、残ったエネルギーで構成された波束が周期的な運動を行っている様子がわかります。

20180511.gif
時間スケール:4E-14[s](1コマ)
空間スケール:1E-11[m]
波束を生成する平面波の項数:500
フーリエ級数展開係数の項数:2048
ルンゲ・クッタの時間刻み幅:1.0E-16[s]


今後の計算予定(メモ)

・2重量子井戸の場合
・ポテンシャルが時間依存する場合
・ポテンシャルが複素数の場合

プログラムソース(C++)

http://www.natural-science.or.jp/files/physics/QuantumPhysics_OpenMP13.cpp
※VisualC++、GCC(MinGW)で動作確認しています。



▲このページのトップNPO法人 natural science トップ

関連記事

仮想物理実験室







▲このページのトップNPO法人 natural science トップ