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大学生が作る小学生向け科学実験工作教室

文責:八重樫 和之 (2008年10月 4日) カテゴリ:日本物理学会(2008.09)(5)

日本物理学会 2008年秋季大会 領域13物理教育において発表した「大学生が作る小学生向け科学実験工作教室」についてまとめます。

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まず始めに、タイトルにもありますが私は現在工学部3年生ですが今まで小中高大で理科や数学などの教育を受け現在専門課程を受けています。

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しかし、工学部に入り2年半講義を受けてきましたが、どう応用したらいいかわからない。というのが今までの感想です。 そもそも工学部というのは数学や物理の概念を科学技術として応用するはずの学部であるはずなのにそこで学んだ内容をどう応用すればいいのかわからない。結局つまらないと感じてしまいました。 改めて今まで受けてきた小・中・高・大までを思い返すとそもそも今まで受けた教育は自分にとってどんな意味があったのだろうか?小・中学校は高校に行くための勉強、高校では大学に行くための勉強。しかし大学に入っても自分が学びたいことが学べない。そこで今まで受けてきた教育に疑問を持ちました。

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しかし、いつまでも悩んでいても仕方ない、やっぱり自分で作ってみたいという気持ちから、まずは自分で試しその過程で学んでいくことにしました。

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たまたま2年後期の電気工学実験で学んだマイコンを使ってみました。するとLEDをひらせたり、スピーカーを「ぴー」と鳴らすことができます。ここで、もしLEDを100個使えれば「いらっしゃいませ」というような電光掲示板に、音もマイコンプログラミングにより周波数を制御すれば「デジタルオルゴールに」なるのでは? すなわち、今まで学んだ知識も使えるのでは?と思い面白そうなのでやってみることにしました。

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しかし、実際に作ってみると想像以上に問題点が生じてしまいました。知識としては知っていても、具体的に作る際には回路図をどのようにすればいいのか?プログラミング通りに動かないが原因がわからない、などです。 もし大学の講義や実験であれば、後で答えを聞くことにして受身の学習をしていたことでしょう。しかし、自分で作ろうと思いやったため失敗してもとにかく調べ試し続けました。

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自分で試す、調べ考える。このスタンスを貫き、作り続けると、実は大学で学んだ内容のこともインターネット上から探し作ることができました。すなわち、能動的に学ぼうとすれば、例え大学で学ぶ内容でも探し学ぶことができるのです。そして、調べた内容を実際に試し、考えてきました。 その結果、デジタル電光掲示板製作の上で生じた問題点を解決し、完成させることができました。

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製作後、自分が作った回路の仕組みをまとめ直しいていると、実は大学の講義で習った内容を応用していることに気づきました。

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すなわち、の動的な試行錯誤の過程の中で今までいくら学んでもバラバラでしかなかった知識がつながり、おもしろいと感じました。

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このように自分で試し考える「やってみよう!」の筋を通し、完成できるまでひたすら試行錯誤を行う中で、今まで受身であった学習スタンスが能動的なものへと変化しました。

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自分自身の経験から改めて今まで自分が受けてきた教育を考えたとき、この「やってみよう!」のスタンスであれば、知識をただの暗記ではなくどのように応用できるのか?を考え、試行錯誤の過程を明示的に行うことができるという点でもっと身につく学習ができるのではないかと考えました。

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モノを完成させるという目的の下、工作教室が最も親和性が高い、と考えまずは小学生対象に夏休み工作教室を実施しました。この教室では明示的に試行錯誤の場を作れるように、回路図どおりに組み立てるハードウェアだけでなく、生徒が自由にプログラミングを行い考えることのできるソフトウェアも取り入れます。

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実際に行った教室でも生徒が自分で試し、考えることを大切にしました。 ハードウェアであれば「ここにある部品を組み合わせてLEDを光らせてみよう!!」というように部品をとにかく繋ぎ合わせ、うまくいくまで考えます。 ソフトウェアは、プログラミングという一見難しい内容に見えますが、関数をつくりブラックボックス化し、生徒がプログラムの意味と実際の結果を対比して考える部分だけに限定することで試行錯誤の場をつくります。

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工作教室を受けた生徒の様子を見ると、生徒はただいわれたことをやるのではなく、すなわちハードウェアだけでなくソフトウェアまで自分で作り動いたということが面白かったようです。

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工作教室・自分自身のモノづくりの経験をとして「やってみよう」、すなわち明示的な試行錯誤の過程でまなぶことは小中高大関係なく必要です。

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今後の予定をとしては、知識・技術が身につくにつれて機能を追加し作れるロボットを題材とした年間教育プログラムの開発・実施を行っていきます。



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