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第1回 natural science シンポジウム(2008.07.13)
環境について考える科学教室「生きている地球をつくろう!」

文責:遠藤 理平 (2008年12月 2日) カテゴリ:第1回 natural science シンポジウム (2008.07.13)(28)
八重樫 和之(NPO 法人 natural scinece)

 持続可能な社会の構築に向け、環境教育の充実化が求められている。しかしながら地球環境問題に対し「地球を守ろう」というスローガンから入る教育は、科学的思考力の最初のステップとなるべき、対象と「自分とのつながり」を感覚と知覚によって把握するプロセスを伴わない場合も多い。

 「natural science」の科学教育プログラムは、「そもそも、なんだろう?」という問いかけからはじまる。「地球を守ろう」の前に、「そもそも地球ってなんだろう?」。例えば、雨が降ったり、雲ができたり、風が吹いたりする。そうやって天気が変わるのは、太陽と空気のおかげだ。では、本質的な要素を切り出して、身近なもので地球を再現してみよう。

 それぞれの班で、好きな地球をつくってみよう。緑がいっぱいの地球、海がいっぱいの地球、山がある地球、砂漠がある地球...。すると同じ太陽の光、同じ空気の量でも、大気の循環の仕方が違うことがわかる。さらに温度分布を調べてみると、場所によって、ばらつきがあることがわかる。このばらつきによって、空気の移動が生み出されているのだ。これらの結果から、局所的な空気の移動が、マクロな大気の循環をつくっていることがわかる。

 地球環境をつくるひとつの要素に、大気の循環がある。それらは温度の差によって生み出されるものであることを、子ども達は地球環境を再現することで、体感したようだった。そもそも地球温暖化は、温室効果ガスにより地球の熱エネルギーが宇宙に放射されないために、地球の平均気温が上がる現象である。その結果、温度のばらつきが小さくなるため、空気の循環が起きにくくなり、様々な異常気象の原因となることがこれらの結果から考察できる。

 地球環境問題に対し、例えば「地球温暖化=二酸化炭素の削減」と短絡的な因果関係で終始するのではなく、「そもそも地球ってなんだろう?」の問いかけからはじまる科学的アプローチが、より本質的な問題解決力、すなわち科学的思考力を育むと考える。

※教室の詳細につきましては、こちら をご覧ください。



Contents 第1回 natural science シンポジウム

第Ⅰ部(報告)

第Ⅱ部(意図)

第Ⅲ部(研究報告)

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